Topiary 植物アート・トピアリー制作【東京都のネバーランドインターナショナル】
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宮崎の軌跡
STORY1 出会い STORY2 モザイカルチャー STORY3 海外視察 アメリカ編
本物のトピアリーを学びに1998年の春アメリカ東海岸を旅した海外視察第一弾のストーリーです。
トピアリーを学ぶぞ!とアメリカ東海岸を目指したのは1998年春のこと。 カルチャーセンターでトピアリー講座を担当していたものの、「本物」を見たことがない。見ておかないと、と計画しました。
一番の目的は、ウォルトディズニーワールド(フロリダ・以下WDWと表記)で開催している Disney Instituteのトピアリーレクチャーを受けること。 緊張して会場に向かうと受講生は私ひとり。聞きたいことは山ほどあるけど、私の英語力が追い付かない(笑)。
Table top topiaryという小さなスタッフドトピアリーを作っていて気づいたのは「日本の方がよほど丁寧に作っている」ということ。 スパグナムモスと呼ばれる水苔はぼそぼそしているのですが指導してくれたJennyさんは 「あとからピンで留めるからへっちゃらよ!詰め込んで!!」 プラグ苗(根っこが小さい苗)のプミラは植込みがとても簡単です。 「でも茎のラインを決めないときれいに仕上がらないんじゃないの?」 と質問すると 「気にしないで好きなところにどんどん入れて!」 さすが不器用な方が多いアメリカ(苦笑)。
だからこそ、だれでも同じ形を作ることができるように「フレーム」に水苔をつめ、そこに小さな苗を植えてすぐに完成するスタッフドトピアリーを考案したのだ、と改めて実感したのでした。
また、等身大のミッキートピアリーのBefore、Afterを見せていただき中身!?を確認。 私でも等身大のトピアリーなら作れるかもしれないと希望を持ちました。
ほかにもフローティングング花壇(水に浮いている花壇)の素材と作り方など いろいろなリストもGet。 カルチャーセンターでの講義資料を得たことも収穫ですが、なにより、WDWで実際に作っているトピアリーの作り方を教えていただいたことはその後の大きな自信につながります。
WDWのパークのひとつEpcotでは、“INTERNATIONAL FLOWER & GARDEN FESTIVAL”を開催中。トピアリーでいっぱいでした♪ エントランスではキリントピアリーの群れや巨大なアリに睨まれ、一瞬足がすくむほどの迫力です。自然素材でできたオブジェの数々に沢山のヒントをいただきました。
WDWで販売しているフレームを作っているのは元航空会社勤務のご夫婦が運営するTopiary Inc. 工房となっている大きなガレージで出迎えてくれました。 これってアメリカらしいですよね。 そこでミッキーマウスのフレームを溶接する様子を見学。 また奥さんは「ここが私の作業場よ」とスパグナムモスを入れた大きなバケツの蓋をひっくり返しスタッフドトピアリーの作り方を見せてくれます。 とても気さくな会社、というよりご家族で、 手作業を楽しんでいる様子にとても好感をもちました。
日本にはまだないトピアリーフレームを求めて、 フレーム製作会社Noah’s Ark Topiaryも訪問しました。 オーナーはこのフレームをトピアリーに仕立ててフラワーフェスティバル開催中のWDWに出展もしています。 素敵なマダムという雰囲気のオーナーとトピアリー談義に花が咲き、気づけばブタや鹿、障害物を乗り越える馬などのフレームを何箱も発注していたという…(笑)
フロリダで外せないのがCypress Gardens。 1936年にボタニカルガーデンとして開園したここでも、フラワーフェスティバルが開催され、お花のトピアリーが多数展示されます。 園芸責任者の案内で園内をめぐりながらたくさんの質問をしました。
ここで学んだことは、花を植栽したトピアリーの維持管理と展示の方法。 お花のトピアリーは、そのほとんどが丈夫なベゴニアです。潅水装置を内蔵しているものの、水が届かない場所もあるので、毎日職員が手で水やりをしているとか。 職員の方曰く「だから枯れそうな苗を早く見つけることができるの」。そして、樹木と違いプラグ苗を植栽しているので 「傷んだ場所だけ植え替えればOKよ」とも。 スタッフドトピアリーの利点と『乾燥しやすい』という欠点を教えていただきました。 またそれ以上に管理にかかわる方々のトピアリーに対する愛情も感じます。
一方、展示方法で目を引いたのが、頭を上下させるカタツムリ。動力を内蔵したFRPと組み合わせることでより楽しいトピアリーになっています。 もうひとつ、当時日本で流行り始めたイルミネーションも導入していました。 トピアリーと言えば「植物だけ」で形作るものというイメージをいい意味で覆してくれたCypress Gardens。今はどのような展示をしているのでしょうか。
ペンシルベニアではMeadow brook Farmの素敵な庭と温室を案内していただきました。 エスパリエのように仕立てた「ヘデラ」。 壁面に扱いやすいヘデラはただ這わせるだけでは単調になりますが、規則的にデザインするだけで変化が楽しめるディスプレイには脱帽です。 50㎝に収まるくらいの大きさながら、優雅な飾り方で庭のアクセントになっているスワンはテラコッタ製の台に置くだけで視線に入る高さになっていました。 この見せ方なら日本でもできる!と参考になるものばかりでした。
さて、次はいよいよLongwoood Gardens. 私がトピアリーの教科書にしてきた『THE NEW TOPIARY』という本には、ここで開催されているトピアリーイベントが掲載され、その作り方の紹介など、トピアリーの全てが詰まっていました。 この時は、研修生から職員になったYokoさんに、温室からトピアリーフレームの工房に至るまで、園内を隅々までとても丁寧に案内していただき、本の中の世界が現実となって目の前に広がっているのに感動したことを今でも覚えています。 このご縁は後の旅行企画にもつながります。
何気なく立ち寄ったガーデンセンターにも小さなトピアリー商品がたくさんあって、デザインのヒント満載! 「本物」のトピアリーを学んだ「視察旅行第一弾」は、ハッピートピアリストとして生きていく上で欠かせない経験となりました。